私たちの生活の身近な部分に溶け込んでいる色は非常に多くの場面で用いられている。 色とは感覚的なものと捉えがちですが、その中にもルールや理屈があります。 それらを知った上で色の組み合わせ等を考えると、より身近なものに感じられるのではないでしょうか。
初めて色の見え方を解明したのは、りんごが木から落ちるのを見て引力を発見したニュートンなのです。 彼の色彩論は「色は物自体についているものではなく、それに当っている光の中にある」というものです。 真っ暗な部屋でプリズムという三角形のガラスに光を通すと、いくつもの帯ができます。 そしてこれをスペクトルと名付けました。(図1) 太陽の光から虹ができるのも同じ原理です。そして彼はこの実験から、 どの様な物体の色も照明光の色によって変わって見える現象(図2)を発見しました。 このようなことから、色を見る際にいかにその照明環境が大切なのかがわかります。
図 1 図 2 |
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補 色 | |
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補色とは色相環(右図)で正反対に位置する関係をいいます。
例えば、黄色と紫、橙と青などです。 補色の組み合わせは穏やかさはないものの、 コントラスト(対比)の強い印象を与えることができます。 |
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面積対比 | |
同じ色でも面積が大きい場合は明るく鮮やかに見えるのに対して
小さい場合は暗く濁って見えます。 壁紙などの小さなサンプルを見るときは、 実際より暗めに見えているので注意が必要です。 |
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視認性 | |
ものが見えやすいとか、見えにくいとかいうことを色の視認性と言います。
同じ光のもとで同じ大きさ、同じ図形が、 同じ距離からはっきり見えるか見えにくいかという度合いで、 看板などは視認性が高いものが多く用いられています。 |
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※参考文献 : 「色彩学校へようこそ」 末永蒼生・江崎泰子著 晶文社 |