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光触媒について

‥‥光触媒とは‥‥
最近、光触媒を使用した、汚れにくい、メンテナンスが楽な外壁、消臭・抗菌作用のある室内建材が出てきています。
光触媒とは光があたると触媒になる物質、または、光があたると化学反応を促進する物質とも言えます。
現在、実用化され、よく使われている光触媒に二酸化チタン(*)があります。
今回は光触媒の働き・光触媒の使用例についてお話していきたいと思います。
‥‥光触媒の特徴・しくみ‥‥



*二酸化チタン・・・白色ペンキ、化粧品の材料、ホワイトチョコレートなどの着色材に使われている物質

‥‥‥光触媒の機能・使用例‥‥‥
セルフクリーニング機能

二酸化チタンには、光によって、
表面についた有機物の汚れを
酸化・分解する機能があります。

(使用例)建物外壁、道路の防音壁、
トンネル内の照明灯カバー

 
クボタ松下電工          日立
外壁 ネオロック光セラ25 ハイルミッククリーン
消臭・脱臭機能

トイレ、汗の臭いなどの有機化合物も
光触媒によって酸化・分解され、
無臭化されます。

(使用例)カーテン、ブラインド、
室内装飾品、壁紙、脱臭フィルター


アイン光触媒障子紙
抗菌・殺菌機能

細菌類(大腸菌、緑膿菌など)も
有機物なので二酸化チタンによって
酸化・分解できる。
防カビ・防藻機能もあります。

(使用例)建物内の床、壁、天井、
手摺、その他


TOTO
パブリックトイレ専用床 ハイドロテクトタイル
水質の浄化機能

汚染された地下水は光触媒によって分解処理することができます。
また、野菜の水耕栽培の時に使用する養液内の汚染を取り除くことができると言われているので、
養液の再利用も可能です。
空気の浄化機能

タバコの煙やシックハウス症候群の
原因物質と考えられている
ホルムアルデヒドも、
有機物なので取り除くことができます。

(使用例)消臭・脱臭機能と同じ
(二酸化チタンの超親水性機能)

二酸化チタンの表面は、光が当たると水になじみやすくなる性質があります。
これは光触媒作用ではありませんが、二酸化チタンの重要な機能です。
この機能を利用して曇らない窓ガラスや鏡がつくられています。
また、超親水性機能を利用した光触媒冷房が開発中なので、将来省エネ型の光触媒冷房が普及していくかもしれません。
※参考文献 : 「光触媒とはなにか」 佐藤しんり 著 講談社ブルーバックス